「Kindle出版で読まれたページごとに収益にできると聞いたけれど、どのように設定したらよいの?」
「どのような報酬体系があるの?」
Kindle出版時に選べる収益化の種類は二種類あり、違いがわからず迷ってしまう方も多いはず。
個人的には、KDPセレクトへ登録しておくのをおすすめします。
なぜなら、Kindle Unlimitedで読まれたページも収益にできるからです。
本記事ではKindle出版を経験し、ベストセラー1位を獲得したやまね(@yamanebass)がKDPセレクトについてや登録方法を紹介します。
出版してからの収益に影響するところであるため、ぜひ最後までお読みください。
KDPセレクトとはKindleを売り込むためのオプションのこと
KDP セレクトとは、Kindleをより多くの読者に売り込むためのオプションのこと。
簡単にいうと Amazon で独占的に出版することにより、恩恵を受けられる制度です。
一冊ごとに登録するか選択できます。
登録したほうがいいの?
結論からいうと、Kindle Unlimitedで読まれた分も収益になるため、登録をおすすめします♪
印税率が異なるロイヤリティの2つの支払い方法
2種類あるロイヤリティの支払い方法は、以下のとおりです。
KDPセレクトへの登録あり | なし | |
---|---|---|
印税率 | 70%(日本、インド、ブラジル、およびメキシコの読者への販売に限り適用) | 30% |
他サービスへの配信 | × | ○ |
Kindle Unlimitedで読まれた場合 | 収益あり | 収益なし |
価格設定 | 印税率70%……250〜1,250円 印税率35%……99〜20,000円 | 99〜20,000円 |
例えばKDPセレクトへ登録し、70%の印税率を選択しても、価格を99円にしていたら35%の印税率になります。
ひとまずはKDPセレクトへ登録し、70%のロイヤリティプランを選択して価格を250〜1,250円に設定すると覚えておくとよいでしょう。
KDPセレクトへ登録する4つのメリット
ここからはKDPセレクトへ登録するメリットを4つ紹介します。
【メリット1】印税率が売り上げの70%になる
大変な思いをして出版したのであれば、より多くの報酬を受け取りたいと思うでしょう。
KDPセレクトへ登録し、70%の印税プランを選択、そして価格を250〜1,250円に設定するとKindleが販売されるごとに70%を印税として受け取れます。
KDPセレクトへ登録しないと35%であり、かつ一般的な紙の本の印税率は8〜12%であるため、KDPセレクトへ登録すると印税率を上げられるのがわかります。
【メリット2】Kindle Unlimited 対象となり多くのユーザーに読んでもらえる
月額980円で、対象の本が読み放題になる、Kindle Unlimited。
インプレス総合研究所の調査では、電子書籍の市場規模は2020年度で4,821億円と推計されています。
また、電子書籍を読むのに利用しているサービスはKindle Unlimitedが7.7%とも述べられています。
単純に計算すると371億円もの規模をKindle Unlimitedが占めているのがわかりますね!
Kindle Unlimitedのユーザー数は公表されていませんが、かなりのユーザーがいるのは事実。
書籍が多くの方の目に触れるようになるのもKDPセレクトへ登録するメリットのひとつです。
【メリット3】読まれたページ数からも印税を獲得できる
KDPセレクトに登録すると、Kindle Unlimited未読のページが読まれるごとに収益支払いの対象になります。
実際、わたしのKindleは購入による収益:読み放題の既読ページによる収益=1:3くらいです!
読み放題からの収益のほうが多いんだね!
購入されなくても収益が発生する恩恵を受けられるのはありがたいといえます。
【メリット4】無料キャンペーンを利用できる
KDPセレクトへ登録すると90 日間の KDP セレクト登録期間ごとに、最長で 5 日間本の無料キャンペーンを実施できます。
無料だと多くの方に読んでもらいやすくなるね!
無料期間をうまく活用し、多くの方へアプローチしている方もいますね♪
レビューがたくさんあったり読まれている本だと安心感があるもんね!
無料キャンペーン中はロイヤリティを受け取れませんが、無料Top100に掲載され無料期間が終わると有料Top100へ移行します。
ほかにもKDPヘルプセンターには期間限定の割引制度であるKindle Countdown Dealの記載もありますが、こちらは日本では使えません。
無料キャンペーンで話題性を高められるのは、KDPセレクトへ登録するメリットのひとつです。
KDPセレクトへ登録する3つのデメリット
ここからはKDPセレクトへ登録するデメリットを3つ紹介します。
【デメリット1】Kindleの購入までは至らないこともある
KDPセレクトへ登録すると、Kindle Unlimitedで読まれたページ数も収益対象にできます。
一方で、読み放題で読める本を、わざわざ購入しようとは思われない可能性も。
購入による報酬が既読ページ数による報酬よりも高い場合、Kindleが購入されづらいことをデメリットに感じるでしょう。
【デメリット2】90日間はAmazonへの独占販売になる
Kindleを出版したならより多くのサービスを利用し、人に見てもらいやすくしたいと思う人も多いはず。
しかしKDPセレクトへ登録すると、楽天KoboやDMMブックスといった他のサービスへ書籍を公開できません。
90日間は、と記載していますがKDPセレクトを自動更新したらずっと他サービスへ公開できないため注意が必要です!
Kindleユーザー以外のたくさんの方にお読みいただきたいと思っていても叶わないのが、KDPセレクトへ登録するデメリットのうちのひとつです。
【デメリット3】価格設定に悩む
「多くの方にご購入いただきたいから、なるべく書籍の価格は抑え気味にしたい」と考える人もいるかもしれません。
しかしKDPセレクトへ登録し70%のロイヤリティを受け取りたい場合、価格は250〜1,250円の間で設定する必要があります。
250円未満と価格を抑える、もしくは1,251円以上とするとロイヤリティの割合が35%に変わってしまい悩ましく思う人もいるでしょう。
【すぐできる!】KDPセレクトへの登録方法
※わたしは登録済のため、↑のような記載になっていますが実際はレ点チェックできる見た目になっています。
※さらにロイヤリティを70%にしたい場合、同じページの下に「ロイヤリティ プランを選択し、下に Kindle 本の希望小売価格を設定します」と表示されるため「70%」を選択し、価格を250〜1,250円の間で設定します。
おつかれさまでした♪
意外と簡単にできるんだね!
まとめ|KDPセレクトへ登録すると恩恵がたくさん。登録しておこう
デメリットもありつつも、メリットのほうが大きいKDPセレクトへの登録。
まとめると以下のとおりです。
- KDPセレクトは一冊ごと登録有無を選べる
- Kindle Unlimitedにて読まれた分も利益の対象にできる
- KDPセレクト登録期間中はAmazonでの公開に限定される
デメリットもあるため登録を迷ってしまうこともあるかもしれません。
他のサービスへ公開したくなった際は、KDPセレクトへの自動更新を停止できます。
まずは登録し、レポートを見つつ自動更新の有無を検討するとよいでしょう。
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