「どんな電子書籍を書いたらよんでもらえるのだろうか」「テーマを決めるときに何をどうしたらよいのか」「自分が発信できることってなんだろう」
電子書籍のテーマ決めに悩みはつきもの。
文章のクオリティが高くてもテーマ決めを怠ると途中で論点やターゲットがズレてあまり伝わらない文章になってしまうこともあります。
本記事では電子書籍を出版し、ベストセラー1位も獲得したやまね(@yamanebass)が以下のことをご紹介します。
- 電子書籍のテーマ決めが重要な理由
- テーマ決めのためのワーク
- テーマ決めの際のわたしの体験談
ぜひ最後までお読みいただき、読者に喜んでもらえるコンテンツに近づけていきましょう。
電子書籍はテーマ決めが重要な理由3つ
「テーマ決めはなんで重要なの?」と思う方へ、その理由を書きます。
なぜ、「書く前のこと」に時間を割くべきなのでしょうか。
自分が発信したいことは読者の知りたいことではない
渾身の文章を作ったとしても、それが読者が欲っしている情報かどうかはまた別の話です。
コピーライティングの世界には「3つのNOT」という言葉があります。具体的には以下のとおり。
- 読者は読まない
- 読者は信じない
- 読者は行動しない
読者は、自分が見積もっているよりも自分の作ったものに関心がないのです。そうであれば、読者の興味を引くテーマにして読んでいただくことへのハードルを下げることです。
方法としては以下のようなことが考えられます。
- 「読まない」の解決策……読者の悩みを解決するものにする
- 「信じない」の解決策……自分の知識の有するものにする
- 「行動しない」の解決策……限定感などをつけ、行動を促す
自分の「こうしたい」をいったん置いておいておき、
- 読者側から見て自分という人間がどのように写っているのか
- 何を知りたいと思うのか
を考える時間を作ってみるとよいでしょう。
一般的な内容だと飽きられてしまう
いまは有益な情報を調べようと思ったらブログやnoteで無料で読める時代です。
他でも読めるものをわざわざお金を出して読もうとする方はいないのを心得ておきましょう。(わたしも探り中ですし、難しいですが……)
自分の体験でお役に立てることは何か、いまあまり出ていない情報で実はどのようなことを読者が欲していて、自分が提供できるのか考えるようにすることです。
テーマをはっきりさせないと書いているときにブレる
電子書籍は約2万文字というあまり書き慣れないボリュームを仕上げます。
テーマを決めないまま書いてしまうと、途中で文章の着地点がわからなくなってしまい伝えたいことがブレてしまうこともあるでしょう。
全体を貫くテーマと着地点を決めることで全体としてブレが抑えられます。まずは手にとってくれた読者にどのような学びを得ていただきたいのか考えます。
全体として読み易く、途中で読者が迷子になるのを防げますよ。
テーマは悩みを解決する内容にしよう
人は痛みを解決したり、理想の自分になりたくて行動するのです。
例えば、いまたらふくおいしいものを食べたとして、またおいしいものを食べたいと思うでしょうか。
そうではないはずです。
お腹が空いて仕方がない。ゆえにおいしいレストランを検索するのではないでしょうか。
人の悩みを解決し、読了後に何か気付きを得ている状態になるような原稿を目指してみてください。
自分の理想に少しでも近づくような情報がある電子書籍だと、「買ってよかった」と感じていただけるでしょう。
【わたしが実践した】自分を知るうえでの鉄板ワークをご紹介
ここからは、自分が何を持っている人なのかがわかる、自分自身を知るうえでのワークをご紹介します。実際にわたしがおこなったことをもとにご紹介します。
【ステップ1】紙に自分の長所を書き出す
発信する内容は「人よりも少しでも詳しいこと・優れていること」にすると読者に気付きを得ていただける文章を書けるでしょう。
自分が仕事で褒められたことやプライベートで友人に驚かれたこと、恋人に言われたよいことを書き出してみてください。友人からもらった手紙や、部活動でもらった色紙を見返すのもおすすめです。
このとき、頭に何も残さないように思いつくことを書ききるのがポイント。
ひとりが褒めることは大体他の人も思っていること。あなたの長所であることの情報を欲している人は少なくはないはずです。
【ステップ2】紙に自分の短所を書き出す
意外かもしれませんが、「短所」を書き出してみるのも大切です。
かけ合わせで自分だけの市場ができあがります。
例えば、「時間の使い方がうまい」が長所である場合で短所が「疲れやすい」だったとしましょう。
すると、「疲れやすいので効率よく仕事を組み立てられる人」という発信ができます。
同じく疲れやすい人が欲する情報になるといえます。
【ステップ3】マインドマップへ落とし込む
書き出した情報を眺めていても、よほど頭がきれる方以外はあまりアイデアが浮かばないこともあります。
書き出したことをマインドマップにまとめてみてください。
ばらばらに書いたことを属性ごとにまとめていくと、以下のような気付きがあるものです。
- この部分は言い方を変えてよく褒められるな
- 長所はあまりないと思っていたけれど、短所よりもたくさん書けた
- 褒められていることをまとめると○○力という言葉で表せるかも
マインドマップで構造化することで全体像を把握して、読者が自分に求めることをつかみ易くなります。
【ステップ4】自分が誰に何を伝えたいか考える(理由・理想)
全体を通して、自分が文章を届けたい方はどのような方か今一度考えてアプローチすることで、文章に深みが出て、届き易くなるでしょう。
自分が提供できることを考えると同時に、自分が誰に何を伝えたいのか考えてみるのです。本業としておこなってきたことのなかにも、答えがあるかもしれません。
例えば、わたしの場合「自己肯定感が低かったり将来に漠然とした不安を抱える」方のお手伝いをしたくて本業を選んでいます。
その理念を電子書籍にも反映できるように心がけました。
特になければ過去の自分に教えるような気持ちで書いてみるとよいですよ。
読者の欲しているものと、自分の発信したいものとが違うと思ったわたしの体験談
読者の欲していることと、自分が考える「これを発信したほうがよいだろう」と思うことはズレがある場合が多いでしょう。
自分のことを一番つかめていないのは自分であるからです。
例えば、わたしは「時給を上げるように意識するよりは質を上げたほうがよい」と書かれているツイートをよく目にしていたため、Webライターは時給を上げることは求めていないだろうと考えていました。
必要な概念と思いながら、『休職で絶望したわたしが副業Webライターで月5万円稼いで自己肯定感をあげた方法』では触れないようにしようと、しまっておいたのです。
しかし、実際アンケートをとると時給のことを意外と知りたいと思っている人が多いことに気がつきました。
実際のツイートはこちら!
時給のことに関して知りたい方が多いとは、アンケートをとらなければまったくわからなかったことでした。
このように読者が欲するネタは、自分が想像できないときもあるのです。
自分を掘り下げて書いた電子書籍はおもしろい。存分に自分を掘り下げよう
情報が溢れているなかで、いま溢れている情報を切り貼りして発信しようと思えば、いくらでもできてしまう時代。しかし、読者のなかで実際の体験談をより読みたいと思う方は多いはず。
発信する軸について迷ってしまうことはよくあることです。
言われてきたことやうまくできたことを思い出したりして紙に書き出し、自分を掘り下げる。そしてオリジナルの視点でおもしろいコンテンツ作りを目指してみてくださいね。
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